子育てカウンセラーの唐澤ひとみです。
明日、3月11日は東日本大震災の日。
あの日から、多くの人が大切な人を想いながら、それぞれの時間を歩んできました。
私は元幼稚園教諭として、子どもたちにたくさんの絵本を読んできました。
今でも100冊以上の絵本が家にあり、大人になってもその世界観に心が温まります。
そんな私が、絵本の中でも特に心に残っているのが『かぜのでんわ』(いもとようこ・作)です。
この絵本は、東日本大震災の実話に基づいており、ガーデンデザイナーの佐々木さんが「心の復興になれば」と自宅の庭に設置した「風の電話ボックス」から生まれました。
絵本『かぜのでんわ』の世界

絵本の登場人物は動物たち。
彼らは、大切な人を亡くし、想いを伝えられずにいます。
しかし、「かぜのでんわ」の前に立ち、静かに心の声を届けることで、少しずつ心が癒されていきます。
この電話には線がつながっていません。
誰かの声が返ってくるわけでもありません。
でも、電話の横にはこう書かれています。
「かぜの電話は、心で話します。 静かに目を閉じ、耳を澄ましてください。 風の音、波の音、小鳥のさえずりが聞こえたら、あなたの思いを伝えてください。」
「伝えたい」という気持ちが、風を通して心に届くーーそんな優しさに満ちた絵本です。
震災と子どもたちの心

私がこの絵本を手にしたきっかけは、かつての教え子たちの中に、震災で家族や友達を亡くした子がいたことでした。
毎日、私はこの『かぜのでんわ』を何度も読み聞かせました。
すると、5歳児の子どもたちは、それぞれの方法でこの絵本を受け止め始めました。
・登場する動物たちに、自分の気持ちを重ね合わせている子
・自分で「かぜのでんわ」の絵本を手作りし、オリジナルの言葉を添える子
絵本を通じて、風を通じて、子どもたちの心に何かが伝わったのだと感じた瞬間でした。
風がつなぐもの 〜マインドハグとの共通点〜

『かぜのでんわ』が伝えてくれるのは、「自分の気持ちを声にすることで、心が癒される」ということ。
これは、私が伝えている「マインドハグ」とも共通しています。
「マインドハグ」とは、心の声に耳を傾け、自分自身を大切にすること。
『かぜのでんわ』の動物たちが、自分の気持ちを正直に表現することは、「自己肯定感」を育むことにもつながります。
不安や孤独を感じたとき、「誰かに話したい」「分かってほしい」と思うのは、子どもも大人も同じです。心のつながりは、目に見えなくても、確かに存在しています。
自分の心に寄り添う「マインドハグ」、
風に乗せて思いを届ける「かぜのでんわ」。
どちらも、「心を大切にするための方法」です。
どうか、あなたも日常の中で、心の声に耳を傾けてみてください。
それは、きっとあなたの心をそっと支えてくれるはずです。
まとめ

子育ては決して簡単なものではありません。
でも、あなたは毎日、大切な命を育てています。
その姿は、どんな仕事よりも尊く、素晴らしいものです。
どうか、自分自身の心にも優しく、「マインドハグ」をしてみてください。
あなたの愛情は、ちゃんと届いています。
あなたの想いは、ちゃんと伝わっています。
風のように、そっと心を抱きしめる時間を、あなた自身にも贈ってあげてくださいね。
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